フエーヤー? フエーヤー・・・・・・チョッ!

受験生が、講評だけを辿って、今までにない傾向だとか、難解な問だとか、と言ってみても意味がないのである。

本の感想

『贈与の系譜学』(湯浅博雄、講談社) 感想

半年間もブログを更新していなかった。気がついたら2021年も終わるので、何か最近読んだ本の感想でも書いてみよう。 贈与の系譜学というタイトルを見て、モースで有名な「贈与」に関して、人類学的な視点などを系譜的に追う内容かと考えていたが、実際には違…

非合理性を認識すること

今年はマックス・ウェーバーの没後100年であるらしい。ウェーバーの死因はスペイン風邪によるものと言われているが、奇しくも100年後のこの時期に新型コロナウイルスが世界的大流行を引き起こしており、妙な共通性をつい感じてしまう。 没後100年ということ…

『ボラード病』(吉村萬壱、2014)の感想

PSYCHO-PASSがBSフジで再放送されているのを見ていたら、いわゆるディストピア小説を読みたいと思うようになった。ネットで調べ、『ボラード病』という作品がページ数も多くなく読みやすそうだったので、お盆休みを使ってほぼ1日で読み切ってしまった。 ネタ…

日本人の死体観

筑摩書房の『死体は誰のものか: 比較文化史の視点から』(上田信、2019)という本をタイトルに惹かれて手に取った。漢族、チベット族、キリスト教、日本で、死体がどう扱われてきたか、ということを比較して記している。本書では、「死」「死者」「死去」を…

『その姿の消し方』(堀江敏幸、新潮文庫)レビュー

久しぶりに小説を読んだので、少し感じたことを書いてみる。 その姿の消し方 (新潮文庫) 作者: 堀江敏幸 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2018/07/28 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (6件) を見る 堀江敏幸の本を読んだのは『雪沼とその周辺』(新潮…

『わたしの哲学入門』(木田元、講談社、2014) 感想

本の感想が連続してしまうが、今回は「わたしの哲学入門」(木田元、講談社、2014)の感想を書いてみようと思う。 わたしの哲学入門 (講談社学術文庫) 作者: 木田元 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2014/04/11 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (4件) …

『ヒトラー演説 - 熱狂の真実』(高田博行、中公新書、2014年)感想

今日は以下の本についての感想を書いていく。 ヒトラー演説 - 熱狂の真実 (中公新書) 作者: 高田博行 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2014/06/24 メディア: 新書 この商品を含むブログ (15件) を見る 私は高校生の頃、世界史が苦手で、今でも一般常…

教養主義の没落 感想

前回のエントリで同書の内容についてまとめてみたが、今回は感想を書いてみたい。 教養主義の没落―変わりゆくエリート学生文化 (中公新書) 作者: 竹内洋 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2003/07/01 メディア: 新書 購入: 17人 クリック: 277回 この…

竹内洋『教養主義の没落』(中央公論新社、2003)まとめ

竹内洋『教養主義の没落』(中央公論新社、2003)を読んだ。 自分のための備忘録も兼ねて、その内容の要約をここに記しておきたい。 教養主義の没落―変わりゆくエリート学生文化 (中公新書) 作者: 竹内洋 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2003/07/01 …