ドイツ旅行2日目(ハイデルベルク観光)
以下の日程で4月の上旬にドイツ旅行に行ってきた。
3日目:フランクフルト→アイゼナハ アイゼナハ観光(アイゼナハ泊)
4日目:アイゼナハ→ヴァイマール ヴァイマール観光(ヴァイマール泊)
5日目:ヴァイマール→ライプツィヒ ライプツィヒ観光(ライプツィヒ泊)
6日目:ライプツィヒ→ドレスデン ドレスデン観光(ドレスデン泊)
7日目:ドレスデン観光(ドレスデン泊)
8日目:ドレスデン→ベルリン ベルリン観光(ベルリン泊)
9日目:ベルリン観光(ベルリン泊)
10日目:ベルリン→フランクフルト フランクフルト国際空港から日本へ
さて、2日目にはフランクフルトから日帰りでハイデルベルクへ行ってきた。
ドイツ旅行を始めて数日は、よく分からないので駅のインフォメーションで、「○○駅に行くにはどうすればいい?」というようなことを英語で聞いていた。すると、時刻をその場で調べてくれ、その紙を印刷してくれる。そこにいるとみどりの窓口のような感覚になってしまうが、あくまでも乗車券は券売機で買うことになる。
また、Googleで「db」と検索すると、ドイツ鉄道のページが出てくる。そこで行先と時刻を入れれば、電車の候補が出てくるので好きなものを選べば良い。
ちなみに、どういうシステムなのかは不明だが、直前に買おうとすると高い乗車券しか残っていないことが多かった。もし翌日に電車に乗ることがわかっているなら、前日に券を買っておいたほうが安く済むかもしれない。
さて、乗車券を買ったが乗る電車が合っているか不安だったので、ホームにいたおばちゃんの鉄道員に聞いてみるとこれで合っていると教えてくれた。ちなみにそのおばちゃんは、普通にホームで煙草を吸っていた。ドイツは男女関係なく街中で喫煙しているし、勤務中でも休憩時ならば喫煙可のようである。
さて、ICE鉄道でフランクフルトからハイデルベルクへ。
駅の外には鳩の糞まみれの自転車がたくさん停まっていた。なんとなく聞いていたが、ドイツ人はよく自転車に乗るようだった。しかも結構な速度で飛ばしていく。
駅前の観光案内所で、ハイデルベルク城に行きたいと言うと、何番のバスに乗ってくださいと言われた。ここでもやはり、地球の歩き方に従って、まずはこちらから「はろー」である。
駅前のバスロータリーにバス用の券売機があり、なんとなく正しそうなものを購入。
終点で降りると、ハイデルベルク大学の博物館がある広場だった。
そこから地球の歩き方を見ながらマルクト広場のほうへ歩いてみる。ドイツ人や他のヨーロッパの国から来た人もハイデルベルクへは観光に来るのか、アジア人ではない観光客の姿もたくさんあった。
相変わらず背丈が低く横に広い建物が連なっているが、ディズニーランドの中が現実に広がっているような、雰囲気のある街並みが広がっている。
歩いている途中で大きな教会を見つけたので写真に撮った。向こうは建物が大きいので安易に写真を撮ると、全体がろくに見えなくなる。
中はきれいな教会だった。
地球の歩き方の欄外に小さな字で、精霊教会の上へは学生1ユーロで上がれる、とあったので向かう。
精霊教会。これは上まで入っているが、下が見切れている。
売り場のおばちゃんに、「はろー」、で、上を指さして、適当に何かしゃべると、「すちゅでんと?」と聞かれ、「いえす」というと、1ユーロだよと言われたので、1ユーロを渡す。リュックを背負っていたので、「荷物預かるよ」的なことを言われたが、「おーけーおーけー」と言ってそのまま上がった。
狭くて急な螺旋階段を上がり、途中で教会を上から眺められる。
以下、勝手な考察。
日本の仏教の寺院とキリスト教の教会とを比較してみると、寺院では境内含め敷地から空間を形成するのに対し、教会では街中に突如建物が現れる。日本で本堂を参ると、門を広い本堂から離れたところに配し、本堂へ歩く時間をもって実世界と隔絶された神秘性を作り上げる。一方、教会では、街中に教会がある分、教会に入る扉から前方に空間が伸びることで神秘性を表現している。入口から前方へ向かって柱を均等に配置することで、遠近法を駆使した絵画のように、祭壇に向かって視線が収斂する。
日本の寺院を正面から見た場合では平面的で、内部に至っても空間的に奥行きを感じる構造にはなっていないように思われる。その分、本尊に至るまで光の入る場所が入口付近に限られており、本尊には光が入りづらく、奥は見えづらい造りになっている。それにより秘められたような神聖を出している。対して教会では、教会全体に窓が配置され、全体に光が入る構成になっている。そして、祭壇に後方にも大きな窓を配し、祭壇に光が集中するように見えるのである。後光がさすという表現があるように、明らかに明るい空間を擁することで神々しさを出している。
したがって、日本での寺院では、本堂に至るまでの時間的な遠さ、そして本堂に至ってからも本尊の不可視性によって神秘性を表すのに対し、教会では祭壇に至る空間的な距離と、祭壇の明るさによる威光によって神聖さを示すのである。
考察終わり。
この日の昼はとても天気が良く、ハイデルベルクののどかな街並みを見ることができた。屋上のある建物で食事をしている若者もいて、地上で男性が笛を吹いている音色が上まで聴こえてきて、とても良い時間を過ごすことができた。
3枚目の奥に見えるのがハイデルベルク城である。
精霊教会の上、安いし景色がとても良いのでおすすめだ。
ちょうどお昼時だったので、ハンバーガー屋さんにえいっと入り、ビールと、アルカポネというハンバーガーのセットを頼んだ。ビールはやはり飲みやすい。ハンバーガーの味はそこそこだったが、ポテトが多すぎて食べきれなかった。
ハイデルベルク城を目指し、ケーブルカーのほうへ向かったが、正直慣れない英語でたどたどしく会話するのに疲れてきていた。iPhoneでマップを見ると、どうやら歩いても15分ほどで行けるようだったので、徒歩で城へ向かうことにした。
城の券売り場へ行くと、オーディオガイドの貸し出しがあり、日本語のガイドがあるようだったのでそれも借りた。
城のあるところからの街並み。ここで少し雲行きが怪しくなってくる。
外観だといかにも古城という雰囲気がそのままに残っている。券を渡し中に入る。
なんかよくわからんが大きい。このへんで雨が強くなり、傘無しではまともに外を歩いていられない強さになってきた。
とりあえず建物に入ると、かつて薬を作っていた展示があった。だが、疲れたし、ドイツ語であってもせいぜい英語の文章で、もう読む気がしなかった。
よくわからん大きな酒樽と、その正面にあった像。見にきた子どもとその親がたくさんきゃっきゃしていた。ドイツ人の親も、子どもがでかい酒樽の上にいるだけで写真を撮るんだなぁと思った。
それから城を歩いて見る。まだオーディオガイドが続いている。
ゲーテが座ったらしいベンチと、ゲーテ像。ゲーテは女性にモテたのかなんなのか、ゲーテと城で出会った女性の話をガイドでしていた。
外周からハイデルベルク城を見る。しぶい。
またマルクト広場へ戻り、地球の歩き方に乗っていた店でチョコレートを買った。
その後、かつて大学自治の時代に、学生が悪さをしたら入れられたというハイデルベルク大学の学生牢へ向かった。
大学博物館の大きな入り口と反対側に学生牢があり、一見してすぐに入口が分からなかった。明らかに別の店だろ、というところにticketと書いてあり、そこの店員に聞くとそこが学生牢のチケット売り場だった。
学生牢の壁の落書きは当時の学生がしたものらしい。
日本語での説明書きがあり、学生時代に一度は学生牢へ入るべきだということが書かれていた。国が違えどどこの大学生もバカなことをやっているものだ。
京都大学の案内があり、後で調べるとどうやらハイデルベルク大学と京都大学は提携しているようだった。自由な学風と言われる京都大学と雰囲気が似ているのだろうか。
その後ハイデルベルク大学の博物館へ向かう。大学の歴史や業績が英語とドイツ語で展示されていた。ノーベル賞受賞者も何人かいるようだった。
2階の大講義室?のようなところ。
階段にはノーベル賞受賞者が載せられており、唯一分かったのが、ヒトパピローマウイルスが子宮頸がんの原因になることを発見したものだった。すごい大学じゃん。
そのあと駅にバスで戻り、またインフォメーションで電車を聞き、乗車券を買った。途中マンハイムで乗り換えれば、安く早くフランクフルトに着くので、その予定だった。
が、まずハイデルベルクに予定通り電車が来ない。そしてマンハイムでICEに乗り遅れた。同じく乗り遅れた人が何人か駅員のところへ集まっていた。駅員はiPadのようなもので電車を調べ、乗客に説明していた。自分に番が回るまで待って、乗車券を見せた。すると、髭の生えた駅員が、半笑いで、ちょうどいまとなりのホームから発車したICEがフランクフルト行きだったよ、的なことを言っていた。
おいおい、と思いつつ、次の何番ホームの何時発の電車に乗れば良い的なことを言ったので、そこへ行くと、その電車も遅れていて、ホームにたくさんの人がいた。ドイツ人も電車が遅れるのはムカつくのか、一人が到着した電車の運転手に何やら話しかけていた。
ドイツの電車は数分程度はよく遅れていたが、時刻通りに来ていれば出発時刻になったら乗客を待たずに発射していた。情がないというべきか、責任関係がはっきりしているというべきか。
18時前くらいにハイデルベルクを出発したが、フランクフルトに着いたのは20時くらいだった。疲れと、夜に出歩くのは怖いという気がしたので(ドイツはたぶん大丈夫だが)、駅のパン屋でパンを買って、ホテルに戻った。
2つ合わせて8ユーロ程(1000円ちょっとくらい)だった。向こうは食べ物が案外高い。
ホテルの無料のミニバーでビールを飲んで、そのまま就寝。
3日目はこちら。